考え方
x をある値に限りなく近づけたときに関数が近づく値(極限)を、00 になる形もふくめて求められるようになります。微分の土台であり、sinx≈x のような近似計算にも使います。
- 極限 limx→af(x)
- x を a に限りなく近づけたとき(x = a そのものではなく)、f(x) が近づく値です。
- 不定形
- そのまま代入すると 00 などになり、値が決まらない形です。式を変形してから考えます。
- 連続
- limx→af(x)=f(a) が成り立つことです。グラフがその点で切れずにつながっています。
limx→af(x) は、x が a に「等しい」ときではなく、a に限りなく「近づく」ときの f(x) の行き先です。グラフがつながっている(連続な)関数なら、行き先は f(a) なので、そのまま代入すれば求まります。
ところが x−1x2−1 に x = 1 を代入すると 00 になり、値が決まりません。この場合は分子を (x−1)(x+1) と因数分解し、x=1 として約分して x+1 にしてから近づけます。極限は 2 です。
三角関数では limθ→0θsinθ=1(θ は弧度法)が基本です。半径 1 の円で、中心角 θ の弧の長さ θ と、高さ sinθ が、θ が小さいとほとんど同じになるからです(下の図)。
sin2xsin3x のような形は、3xsin3x と sin2x2x がどちらも 1 に近づくように組み直すと、2x3x=23 が残ります。x が小さいとき sin3x≈3x、sin2x≈2x と考えても同じ結果です。
半径 1 の円で、中心角 θ の弧の長さは θ、縦の線の長さは sinθ です。θ を 0 に近づけると、2つの長さの比 θsinθ は 1 に近づきます。ポイント
連続な関数では x→alimf(x)=f(a)(代入すればよい)
00 の不定形: 因数分解して約分してから代入する
θ→0limθsinθ=1(θ は弧度法)
x→0limsinbxsinax=ba(axsinax→1、sinbxbx→1 を使う)
解き方の手順
- まず x の値をそのまま代入してみます。値が決まれば、それが極限です。
- 00 になったら、分子(と分母)を因数分解して、共通の因数で約分します。
- sin をふくむ形は、□sin□(□ は同じ式)がそろうように、かけてわって組み直します。
- □sin□→1 を使い、残った式に x の値を代入します。
例
x→7limx−7x2−10x+21 を求めましょう。
- x = 7 を代入すると、分子は 49−70+21=0、分母も 0 で 00 の不定形です。
- 分子を因数分解します: x2−10x+21=(x−7)(x−3)
- x=7 では x−7(x−7)(x−3)=x−3
- x→7lim(x−3)=7−3=4
x が 0 に近いとき sinx≈x と近似できます(振り子の小さな揺れや、工学の近似計算で使います)。
問いx→0limsin2xsin5x を求めてください。
途中の式
- sin2xsin5x=5xsin5x⋅sin2x2x⋅2x5x
- x→0 のとき 5xsin5x→1、sin2x2x→1
- よって極限値は 1⋅1⋅25=25
答え極限値は 25
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
そのまま代入すると 00 になる極限(不定形)は、式を変形してから値を求めます。
x→4limx−4x2−x−12 を求めてください。
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 3
分子 x2−x−12 を因数分解すると?
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。