高校・数学III・微分・積分

関数の極限と連続性の練習問題

関数の極限(sin x / x → 1 など)と連続性が分かる。

考え方

x をある値に限りなく近づけたときに関数が近づく値(極限)を、00\frac{0}{0} になる形もふくめて求められるようになります。微分の土台であり、sin⁡x≈x\sin x \approx x のような近似計算にも使います。

極限 lim⁡x→af(x)\lim_{x \to a} f(x)
x を a に限りなく近づけたとき(x = a そのものではなく)、f(x) が近づく値です。
不定形
そのまま代入すると 00\frac{0}{0} などになり、値が決まらない形です。式を変形してから考えます。
連続
lim⁡x→af(x)=f(a)\lim_{x \to a} f(x) = f(a) が成り立つことです。グラフがその点で切れずにつながっています。

lim⁡x→af(x)\lim_{x \to a} f(x) は、x が a に「等しい」ときではなく、a に限りなく「近づく」ときの f(x) の行き先です。グラフがつながっている(連続な)関数なら、行き先は f(a) なので、そのまま代入すれば求まります。

ところが x2−1x−1\frac{x^{2} - 1}{x - 1} に x = 1 を代入すると 00\frac{0}{0} になり、値が決まりません。この場合は分子を (x−1)(x+1)(x - 1)(x + 1) と因数分解し、x≠1x \ne 1 として約分して x+1x + 1 にしてから近づけます。極限は 2 です。

三角関数では lim⁡θ→0sin⁡θθ=1\lim_{\theta \to 0} \frac{\sin\theta}{\theta} = 1(θ は弧度法)が基本です。半径 1 の円で、中心角 θ の弧の長さ θ と、高さ sin⁡θ\sin\theta が、θ が小さいとほとんど同じになるからです(下の図)。

sin⁡3xsin⁡2x\frac{\sin 3x}{\sin 2x} のような形は、sin⁡3x3x\frac{\sin 3x}{3x} と 2xsin⁡2x\frac{2x}{\sin 2x} がどちらも 1 に近づくように組み直すと、3x2x=32\frac{3x}{2x} = \frac{3}{2} が残ります。x が小さいとき sin⁡3x≈3x\sin 3x \approx 3x、sin⁡2x≈2x\sin 2x \approx 2x と考えても同じ結果です。

半径 1 の円の一部。原点から角 θ の向きに引いた半径と、その先の点から x 軸へ下ろした縦の線(長さ sin θ)、角 θ に対応する円弧(長さ θ)がかかれている。Oxysin θ弧の長さ θ1θ
半径 1 の円で、中心角 θ の弧の長さは θ、縦の線の長さは sin⁡θ\sin\theta です。θ を 0 に近づけると、2つの長さの比 sin⁡θθ\frac{\sin\theta}{\theta} は 1 に近づきます。

ポイント

連続な関数では lim⁡x→af(x)=f(a)\displaystyle\lim_{x \to a} f(x) = f(a)(代入すればよい)

00\frac{0}{0} の不定形: 因数分解して約分してから代入する

lim⁡θ→0sin⁡θθ=1\displaystyle\lim_{\theta \to 0} \frac{\sin\theta}{\theta} = 1(θ は弧度法)

lim⁡x→0sin⁡axsin⁡bx=ab\displaystyle\lim_{x \to 0} \frac{\sin ax}{\sin bx} = \frac{a}{b}(sin⁡axax→1\frac{\sin ax}{ax} \to 1、bxsin⁡bx→1\frac{bx}{\sin bx} \to 1 を使う)

解き方の手順

  1. まず x の値をそのまま代入してみます。値が決まれば、それが極限です。
  2. 00\frac{0}{0} になったら、分子(と分母)を因数分解して、共通の因数で約分します。
  3. sin をふくむ形は、sin⁡□□\frac{\sin \square}{\square}(□ は同じ式)がそろうように、かけてわって組み直します。
  4. sin⁡□□→1\frac{\sin \square}{\square} \to 1 を使い、残った式に x の値を代入します。

例

lim⁡x→7x2−10x+21x−7\displaystyle\lim_{x \to 7} \frac{x^{2} - 10x + 21}{x - 7} を求めましょう。

  1. x = 7 を代入すると、分子は 49−70+21=049 - 70 + 21 = 0、分母も 0 で 00\frac{0}{0} の不定形です。
  2. 分子を因数分解します: x2−10x+21=(x−7)(x−3)x^{2} - 10x + 21 = (x - 7)(x - 3)
  3. x≠7x \ne 7 では (x−7)(x−3)x−7=x−3\frac{(x - 7)(x - 3)}{x - 7} = x - 3
  4. lim⁡x→7(x−3)=7−3=4\displaystyle\lim_{x \to 7} (x - 3) = 7 - 3 = 4

見る

計算例

x が 0 に近いとき sin⁡x≈x\sin x \approx x と近似できます(振り子の小さな揺れや、工学の近似計算で使います)。

問いlim⁡x→0sin⁡5xsin⁡2x\displaystyle\lim_{x \to 0} \frac{\sin 5x}{\sin 2x} を求めてください。

途中の式

  1. sin⁡5xsin⁡2x=sin⁡5x5x⋅2xsin⁡2x⋅5x2x\frac{\sin 5x}{\sin 2x} = \frac{\sin 5x}{5x} \cdot \frac{2x}{\sin 2x} \cdot \frac{5x}{2x}
  2. x→0x \to 0 のとき sin⁡5x5x→1\frac{\sin 5x}{5x} \to 1、2xsin⁡2x→1\frac{2x}{\sin 2x} \to 1
  3. よって極限値は 1⋅1⋅52=521 \cdot 1 \cdot \frac{5}{2} = \frac{5}{2}

答え極限値は 52\frac{5}{2}

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

そのまま代入すると 00\frac{0}{0} になる極限(不定形)は、式を変形してから値を求めます。

lim⁡x→4x2−x−12x−4\displaystyle\lim_{x \to 4} \frac{x^{2}-x-12}{x-4} を求めてください。

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

分子 x2−x−12x^{2}-x-12 を因数分解すると?

x などの文字を使って式で答えます。累乗は x^2、かけ算の記号は省略できます(2x)。因数分解した形で答えます。

読み取り:(入力すると、ここに数式で表示されます)

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

問題を準備しています…

学び直しマップ

前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

学び直しマップで、この単元のまわりを見る