考え方
分数関数・無理関数のグラフを読み、「出力から入力を逆算する」逆関数と、「処理を続けて行う」合成関数を式で求められるようになります。単位の変換と逆変換や、表計算で関数を入れ子にする計算と同じ考え方です。
- 分数関数
- y=x−pk+q のように、分母に x がある関数です。
- 無理関数
- y=ax+b のように、√ の中に x がある関数です。
- 逆関数 f−1
- y=f(x) の入力と出力を入れかえた関数です。
- 合成関数 g∘f
- 先に f、続けて g を行う関数です。(g∘f)(x)=g(f(x))
分数関数 y=x−pk+q のグラフは、反比例 y=xk のグラフを x 方向に p、y 方向に q だけ平行移動したもので、直線 x=p と y=q に限りなく近づきます(漸近線)。無理関数 y=a(x−p) も、y=ax を平行移動したグラフです。
逆関数は、入力と出力を入れかえた関数です。例えば摂氏を華氏に直す f(x)=1.8x+32 の逆関数は、華氏を摂氏に戻す関数です。求め方は、y=f(x) を x について解き、最後に x と y を入れかえます。グラフは直線 y=x について対称になります(下の図)。
f−1 の「−1」は逆関数を表す記号で、逆数 f(x)1 ではありません。分数関数では、分母をはらってから、x をふくむ項を左辺に集めます。移項した項の符号の変え忘れに注意しましょう。
合成関数 (g∘f)(x)=g(f(x)) は「先に f、その結果を g に入れる」計算です。g(x) の x のところに、f(x) の式をかっこごと代入します。g∘f と f∘g はふつう違う関数になるので、順番に気をつけましょう。
f(x)=x−11+2 と、その逆関数 f−1(x)=x−21+1 のグラフ。直線 y=x で折り返すと重なります。ポイント
分数関数 y=x−pk+q: 漸近線は x=p と y=q
逆関数: y=f(x) を x について解き、x と y を入れかえる(グラフは直線 y=x について対称)
合成関数: (g∘f)(x)=g(f(x))(先に f、あとで g)
解き方の手順
- 逆関数: y=f(x) とおき、分母があれば両辺にかけて分母をはらいます。
- x をふくむ項を左辺、ふくまない項を右辺に移項し(符号を変える)、x でくくって「x = y の式」にします。
- x と y を入れかえて f−1(x) とします。
- 合成関数 g(f(x)): g(x) の x に f(x) をかっこごと代入し、展開して整理します。
例
f(x)=2x−7、g(x)=x2+1 のとき、合成関数 (g∘f)(x) と、逆関数 f−1(x) を求めましょう。
- (g∘f)(x)=g(2x−7)=(2x−7)2+1
- =4x2−28x+49+1=4x2−28x+50(順番を逆にした f(g(x))=2(x2+1)−7=2x2−5 とは違います)
- 逆関数: y=2x−7 を x について解くと x=2y+7
- x と y を入れかえて f−1(x)=2x+7
よくある間違い
練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。
- 逆関数を逆数とするf⁻¹(x) を 1/f(x)(逆数)と考える。f⁻¹ の −1 は逆関数を表す記号で、−1 乗ではない。f⁻¹ は「逆数」ではなく「逆関数」です。y = f(x) を x について解き、x と y を入れかえて求めましょう。
- 合成の順番の取り違え(g ∘ f)(x) = g(f(x)) を f(g(x)) として計算するなど、合成関数でどちらの関数を先に行うかを取り違える。g ∘ f は「先に f、そのあと g」です。g(x) の x のところに f(x) をかっこごと代入しましょう。
逆関数は「出力から入力を逆算する」関数です(変換した値を元に戻す、料金から利用量を求める など)。
問いf(x)=x+33x+1 の逆関数 f−1(x) を求めてください。
途中の式
- y=x+33x+1 とおき、両辺に x+3 をかけると xy+3y=3x+1
- x をふくむ項を左辺に集めると x(y−3)=−3y+1
- x=y−3−3y+1。x と y を入れかえて f−1(x)=x−3−3x+1
答えf⁻¹(x)(x の式)は x−3−3x+1
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
逆関数は「出力から入力を逆算する」関数です(変換した値を元に戻す、料金から利用量を求める など)。
f(x)=x+54x−2 の逆関数 f−1(x) を求めてください。
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 3
y=f(x) とおき、両辺に (x+5) をかけて x について整理すると、x(y−4)=□ となります。右辺(y の式)は?
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。