高校・数学III・微分・積分

数列の極限と無限級数の練習問題

数列の収束・発散を調べ、無限等比級数の和を求められる。

考え方

限りなく続く数列が近づく値(極限)を調べ、無限に足し続けた合計(無限等比級数の和)を求められるようになります。広告効果の累計、薬が体内に残る量、ずっと続く支払いの合計の見積もりなどに使います。

収束・発散
数列がある値に限りなく近づくことを収束、そうならないことを発散といいます。
極限 lim⁡n→∞an\lim_{n \to \infty} a_n
n を限りなく大きくしたときに、ana_n が近づく値です。
無限級数
数列の項を限りなく足し続けたもの a1+a2+a3+⋯a_1 + a_2 + a_3 + \cdots です。
部分和 SnS_n
初項から第 n 項までの和です。無限級数の和は、SnS_n が近づく値として決めます。

数列 1,12,13,14,…1, \frac{1}{2}, \frac{1}{3}, \frac{1}{4}, \ldots は、n を大きくするほど 0 に限りなく近づきます。これを lim⁡n→∞1n=0\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0 と書き、「0 に収束する」といいます。2n2^{n} のように限りなく大きくなるものや、(−1)n(-1)^{n} のように行ったり来たりするものは発散します。

等比数列 rnr^{n} は、∣r∣<1|r| < 1 なら 0 に収束します。(12)n\left(\frac{1}{2}\right)^{n} は、半分、また半分と小さくなっていきます。一方、r>1r > 1 なら限りなく大きくなり、r≤−1r \le -1 なら振動して収束しません。

初項 a、公比 r の等比数列の部分和は Sn=a(1−rn)1−rS_n = \frac{a(1 - r^{n})}{1 - r} です。∣r∣<1|r| < 1 なら rn→0r^{n} \to 0 なので、SnS_n は a1−r\frac{a}{1 - r} に近づきます。これが無限等比級数の和です。

無限に足しても有限の値になるのは、足す量がどんどん小さくなるからです。1+12+14+⋯1 + \frac{1}{2} + \frac{1}{4} + \cdots は、長さ 2 のテープの残りを半分ずつ埋めていくようなもので、合計は 2 に近づきます(下の図)。∣r∣≥1|r| \ge 1 では(初項が 0 でなければ)収束しないので、公式を使う前に必ず公比を確かめます。

長さ 2 のテープを、1、1/2、1/4、1/8、… の長さで左から順に埋めていく図。埋めた長さの合計は 1、1.5、1.75、1.875、… と増え、2 に近づく。11/21/41/8011.51.752
1+12+14+18+⋯1 + \frac{1}{2} + \frac{1}{4} + \frac{1}{8} + \cdots は、長さ 2 のテープの残りを半分ずつ埋めていく足し算です。部分和は 1, 1.5, 1.75, 1.875, … と 2 に近づきます。

ポイント

∣r∣<1|r| < 1 のとき lim⁡n→∞rn=0\displaystyle\lim_{n \to \infty} r^{n} = 0

無限等比級数 a+ar+ar2+⋯a + ar + ar^{2} + \cdots(a≠0a \ne 0)は、∣r∣<1|r| < 1 のとき収束して、和は a1−r\dfrac{a}{1 - r}

∣r∣≥1|r| \ge 1 のときは発散する

解き方の手順

  1. 問題の量を、初項 a・公比 r の等比数列の和として読み取ります(「前の何倍か」が公比です)。
  2. ∣r∣<1|r| < 1 であることを確かめます(収束するかどうか)。
  3. 先に 1−r1 - r を計算します(分数なら通分します)。
  4. a÷(1−r)a \div (1 - r) を計算し、分数は約分して答えます。

例

無限等比級数 9−92+94−⋯9 - \frac{9}{2} + \frac{9}{4} - \cdots の和を求めましょう。

  1. 初項 a=9a = 9、公比 r=−92÷9=−12r = -\frac{9}{2} \div 9 = -\frac{1}{2}
  2. ∣r∣=12<1|r| = \frac{1}{2} < 1 なので収束します。
  3. 1−r=1−(−12)=321 - r = 1 - \left(-\frac{1}{2}\right) = \frac{3}{2}
  4. 和は 9÷32=9×23=69 \div \frac{3}{2} = 9 \times \frac{2}{3} = 6

見る

計算例

ある広告を出すと、1週目に25件の問い合わせがあり、その後は毎週、前の週の 25\frac{2}{5} 倍の問い合わせが続くとします。

1週目の問い合わせ
25件

問いこの広告による問い合わせの合計は、週をどこまでも続けると何件に近づきますか?

途中の式

  1. 初項 25、公比 25\frac{2}{5} の無限等比級数です。
  2. ∣r∣<1|r| < 1 なので収束し、和は a1−r=251−25=2535=1253\frac{a}{1 - r} = \frac{25}{1 - \frac{2}{5}} = \frac{25}{\frac{3}{5}} = \frac{125}{3}

答え問い合わせの合計(極限)は 1253\frac{125}{3}

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

ある広告を出すと、1週目に19件の問い合わせがあり、その後は毎週、前の週の 35\frac{3}{5} 倍の問い合わせが続くとします。

この広告による問い合わせの合計は、週をどこまでも続けると何件に近づきますか?

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

公比 r は?

分数は 3/4、ルートは √3(または sqrt(3))、累乗は 2^3、円周率は π と入力できます。

読み取り:(入力すると、ここに数式で表示されます)

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

問題を準備しています…

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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