高校・数学I・データ・統計

データの分析(分散・相関)の練習問題

分散・標準偏差・散布図・相関係数を求めて解釈できる。

考え方

平均だけでは分からない「ばらつき」を、分散・標準偏差という数値で表せるようになります。製品の品質管理、売上の安定性、テストの点数の散らばりなどを比べるときに使います。

偏差
各データ − 平均。平均からどれだけ離れているかを表します(プラスもマイナスもあります)。
分散
偏差を2乗した値の平均です。ばらつきの大きさを表します。
標準偏差
分散の正の平方根です。もとのデータと同じ単位で、ばらつきを表します。
相関係数
2つの量の直線的な関係の強さを、−1 から 1 までの数で表したものです。

平均が同じ 50 g でも、48 g と 52 g ばかりの商品と、40 g と 60 g が混じる商品では、品質の安定度が違います。この「平均からの離れ具合」を1つの数で表すのが、分散と標準偏差です。

まず各データから平均を引いて偏差を出します。偏差をそのまま足すと、プラスとマイナスが打ち消し合って必ず 0 になってしまいます。そこで偏差を2乗してから平均したものを分散とします。

分散は2乗しているので、単位も g² のように2乗になり、大きさの感覚がつかみにくくなります。そこで分散の正の平方根をとったものが標準偏差で、もとのデータと同じ単位(g)になります。「標準偏差を求める」問題で分散を答えないよう注意しましょう。

2つの量の関係は、散布図(点をばらまいたグラフ)と相関係数 r で表します。r が 1 に近いほど右上がり、−1 に近いほど右下がりの直線に近い関係です。ただし、相関があっても、原因と結果の関係があるとは限りません。

26 から 36 までの数直線に、5つのデータ 28, 30, 31, 32, 34 の点がある。それぞれの点の上に、平均 31 からの偏差 −3, −1, 0, +1, +3 が書かれている。2627282930313233343536−3−10+1+3
データ 28, 30, 31, 32, 34(平均 31)。点の上の数が偏差です。偏差の2乗の平均が分散、その平方根が標準偏差です。

ポイント

偏差 = データ − 平均

分散 s2=(x1−xˉ)2+(x2−xˉ)2+⋯+(xn−xˉ)2ns^{2} = \dfrac{(x_{1} - \bar{x})^{2} + (x_{2} - \bar{x})^{2} + \cdots + (x_{n} - \bar{x})^{2}}{n}(xˉ\bar{x} は平均)

標準偏差 s=s2s = \sqrt{s^{2}}(分散の正の平方根。もとのデータと同じ単位)

相関係数 r=sxysxsyr = \dfrac{s_{xy}}{s_{x}s_{y}}(−1≤r≤1-1 \le r \le 1。sxys_{xy} は共分散)

解き方の手順

  1. データの合計を個数でわって、平均を求めます。
  2. 各データから平均を引いて、偏差を求めます(偏差の合計が 0 になるか確かめると安心です)。
  3. 偏差を2乗して合計し、個数でわって分散を求めます。
  4. 分散の正の平方根をとって、標準偏差を答えます。単位はもとのデータと同じです。

例

5日間の通勤時間(分)が 28, 30, 31, 32, 34 でした。標準偏差は何分ですか?

  1. 平均 =28+30+31+32+345=1555=31= \frac{28 + 30 + 31 + 32 + 34}{5} = \frac{155}{5} = 31
  2. 偏差: −3, −1, 0, 1, 3-3,\ -1,\ 0,\ 1,\ 3
  3. 分散 =9+1+0+1+95=205=4= \frac{9 + 1 + 0 + 1 + 9}{5} = \frac{20}{5} = 4
  4. 標準偏差 =4=2= \sqrt{4} = 2(分)

よくある間違い

練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。

  • 分散と標準偏差の取り違え標準偏差を求めるところで分散を答える、またはその逆。標準偏差は分散の正の平方根です。単位が元のデータと同じになるのは標準偏差です。
  • 相関と因果の混同相関があることを、一方が他方の原因であると解釈する。相関があっても、原因と結果の関係があるとは限りません。第3の要因がないか考えましょう。

見る

計算例

工場で袋づめしたお菓子の内容量(g)を5袋はかったところ、106, 94, 102, 100, 98 でした。品質のばらつきを調べます。

1袋目
106g
2袋目
94g
3袋目
102g
4袋目
100g
5袋目
98g

問いこのデータの標準偏差は何 g ですか?

途中の式

  1. 平均 =106+94+102+100+985=100= \frac{106 + 94 + 102 + 100 + 98}{5} = 100
  2. 偏差(データ − 平均): 6, −6, 2, 0, −26,\ -6,\ 2,\ 0,\ -2
  3. 分散 = 偏差の2乗の平均 =62+(−6)2+22+02+(−2)25=805=16= \frac{6^{2} + (-6)^{2} + 2^{2} + 0^{2} + (-2)^{2}}{5} = \frac{80}{5} = 16
  4. 標準偏差 =16=4= \sqrt{16} = 4(g)

答え標準偏差は 4g

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

工場で袋づめしたお菓子の内容量(g)を5袋はかったところ、97, 97, 102, 97, 97 でした。品質のばらつきを調べます。

このデータの標準偏差は何 g ですか?

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

5袋の平均は何 g ですか?

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

問題を準備しています…

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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