高校・数学B・場合の数・確率

確率変数と確率分布の練習問題

確率変数の期待値・分散、二項分布を扱える。

考え方

くじの賞金や、メールを開封する人数のように「結果によって値が変わる量」を確率変数として扱い、平均的な値(期待値)とばらつき(標準偏差)を計算できるようになります。需要の見込みや品質管理の土台になる考え方です。

確率変数 X
試行の結果によって値が決まる数です。例: サイコロの目、100人のうちメールを開封する人数。
確率分布
X のとる値と、それぞれの確率を対応させたものです。表やグラフで表します。
二項分布 B(n,p)B(n, p)
成功する確率が p の試行を、独立に n 回くり返したときの、成功の回数の分布です。
分散・標準偏差
期待値からのずれの大きさです。分散は「ずれの2乗」の平均で、その正の平方根が標準偏差です。

サイコロの出る目や、100人に送ったメールの開封数のように、結果によって値が決まる数を確率変数といい、X などで表します。X のとる値と確率の対応が確率分布です。

期待値 E(X)E(X) は「値 × 確率」をすべて足したもので、何度もくり返したときの平均にあたります。分散 V(X)V(X) は、期待値からのずれの2乗の期待値で、ばらつきの大きさを表します。分散の正の平方根が標準偏差 σ(X)\sigma(X) で、単位がもとの X と同じになります。

「開封する・しない」のような2通りの結果の試行を、同じ確率 p で独立に n 回くり返したとき、成功の回数 X は二項分布 B(n,p)B(n, p) に従います。X = k となる確率は nCk pk(1−p)n−k{}_{n}\mathrm{C}_{k}\,p^{k}(1 - p)^{n-k} です。

二項分布では、確率分布の表を作らなくても、期待値は npnp、分散は np(1−p)np(1 - p) で求められます。1回の試行の期待値 p と分散 p(1−p)p(1 - p) が、独立な n 回分だけ足し合わさるからです。最後に、聞かれているのが分散か標準偏差かを確かめましょう。

二項分布 B(4, 1/2) の確率を表した棒グラフ。成功回数 0〜4 回の確率は 1/16、4/16、6/16、4/16、1/16 で、2回がいちばん高く、左右対称になっている。00.10.20.30.40回1回2回3回4回(確率)
コインを4回投げて表が出る回数 X の確率分布(二項分布 B(4,12)B\left(4, \frac{1}{2}\right))。期待値は 4×12=24 \times \frac{1}{2} = 2 回、分散は 4×12×12=14 \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = 1 です。

ポイント

期待値: E(X)=x1p1+x2p2+⋯+xnpnE(X) = x_1p_1 + x_2p_2 + \cdots + x_np_n

分散: V(X)=E((X−m)2)=E(X2)−m2V(X) = E\big((X - m)^{2}\big) = E(X^{2}) - m^{2}(m=E(X)m = E(X))、標準偏差: σ(X)=V(X)\sigma(X) = \sqrt{V(X)}

二項分布 B(n,p)B(n, p): E(X)=npE(X) = np、V(X)=np(1−p)V(X) = np(1 - p)

解き方の手順

  1. 何を X とするか(何の回数か)を決めます。
  2. 「成功の確率が p の同じ試行を、独立に n 回」なら二項分布 B(n,p)B(n, p) です。n と p を読み取ります。
  3. 期待値 npnp、分散 np(1−p)np(1 - p) を計算します。
  4. 標準偏差を聞かれたら、分散の正の平方根をとります。

例

アンケートに回答してくれる確率が 13\frac{1}{3} の人 72 人に依頼します。回答する人数 X の期待値と標準偏差を求めましょう(各人の行動は独立とします)。

  1. X は二項分布 B(72,13)B\left(72, \frac{1}{3}\right) に従います。
  2. 期待値 E(X)=72×13=24E(X) = 72 \times \frac{1}{3} = 24(人)
  3. 分散 V(X)=72×13×23=16V(X) = 72 \times \frac{1}{3} \times \frac{2}{3} = 16
  4. 標準偏差 σ(X)=16=4\sigma(X) = \sqrt{16} = 4(人)

見る

計算例

キャンペーンのお知らせメールは、1人が開封する確率が 12\frac{1}{2} です。64人に送ったときに開封する人数を X とします(各人の行動は独立)。

メールを送る人数
64人

問いX の標準偏差を求めてください。

途中の式

  1. X は二項分布 B(64,12)B\left(64, \frac{1}{2}\right) に従います。
  2. E(X)=np=64×12=32E(X) = np = 64 \times \frac{1}{2} = 32
  3. V(X)=np(1−p)=64×12×12=16V(X) = np(1 - p) = 64 \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = 16
  4. 標準偏差 σ(X)=16=4\sigma(X) = \sqrt{16} = 4(人)

答えX の標準偏差は 4人

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

キャンペーンのお知らせメールは、1人が開封する確率が 12\frac{1}{2} です。36人に送ったときに開封する人数を X とします(各人の行動は独立)。

X の標準偏差を求めてください。

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

X の期待値 E(X)=npE(X) = np は?

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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