考え方
「その瞬間にどれくらいの速さで変化しているか」を表す微分係数・導関数を理解し、多項式を微分できるようになります。速度、限界費用、成長率など、変化の速さを扱うあらゆる場面の基本です。
- 平均変化率
- x が a から b まで変わるときの「y の変化 ÷ x の変化」です。グラフの2点を結ぶ直線の傾きです。
- 微分係数 f′(a)
- x=a での瞬間の変化の割合です。グラフの点 (a,f(a)) での接線の傾きです。
- 導関数 f′(x)
- 各 x に、その点での微分係数を対応させた関数です。導関数を求めることを「微分する」といいます。
車が 2 時間で 120 km 進めば、平均の速さは時速 60 km です。グラフでいえば2点を結んだ直線の傾きで、これを平均変化率といいます。しかし、スピードメーターが示す「その瞬間の速さ」は、平均変化率だけでは分かりません。
そこで、区間の幅 h をどんどん 0 に近づけたときの平均変化率の行き先を考えます。f(x)=x2 なら、x=a から a+h までの平均変化率は h(a+h)2−a2=2a+h で、h を 0 に近づけると 2a になります。これが x=a での微分係数 f′(a) で、グラフの接線の傾きを表します。
同じ計算を xn ですると、導関数は nxn−1 になります。「指数を前に出して、指数を 1 減らす」と覚えましょう。定数は変化しないので、微分すると 0 です。
多項式は、項ごとに微分して足せば導関数になります。係数はそのまま残るので、たとえば (5x2)′=5×2x=10x です。
点線は A と B を結ぶ直線で、傾き(平均変化率)は 2−14−1=3 です。B を A に近づけると、傾きは A での接線の傾き f′(1)=2 に近づきます。ポイント
平均変化率 =b−af(b)−f(a)
微分係数 f′(a)=h→0limhf(a+h)−f(a)
(xn)′=nxn−1、定数の微分は 0
{kf(x)+lg(x)}′=kf′(x)+lg′(x)(項ごとに微分してよい)
解き方の手順
- 式を項ごとに分けます。
- axn の項は a×nxn−1 にします(係数に指数をかけ、指数を 1 減らす)。
- x の1次の項は係数だけが残り、定数項は 0 になります。
- すべて足して f′(x) を書きます。
例
f(x)=2x3−5x2+4x−3 の導関数を求めてください。
- (2x3)′=2×3x2=6x2
- (−5x2)′=−5×2x=−10x
- (4x)′=4、(−3)′=0
- f′(x)=6x2−10x+4
よくある間違い
練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。
- x^n の微分の誤りx^n の微分で、指数を前に出さない、または次数を下げない。x^n を微分すると n·x^(n−1) です。指数を前に出して、指数を1減らします。
- 定数の微分を残す定数項を微分しても残してしまう。定数は変化しないので、微分すると 0 になります。
導関数 f'(x) は、各点での変化の速さ(x が少し増えたときの f(x) の増え方)を表します。
問いf(x)=−3x3+2x2−7x+4 の導関数 f′(x) を求めてください。
途中の式
- (xn)′=nxn−1、定数の微分は 0
- (−3x3)′=−9x2、(2x2)′=4x、(−7x)′=−7、(4)′=0
- f′(x)=−9x2+4x−7
答えf'(x)は −9x2+4x−7
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
導関数 f'(x) は、各点での変化の速さ(x が少し増えたときの f(x) の増え方)を表します。
f(x)=4x3+3x+6 の導関数 f′(x) を求めてください。
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 3
4x3 を微分すると?
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。