高校・数学I・図形

三角比の練習問題

sin・cos・tan を直角三角形と単位円で定義し、0°〜180° で使える。

考え方

坂の長さと角度から高さを求めるなど、直角三角形の辺の比(sin・cos・tan)が使えるようになります。測量、建築の勾配、スロープの設計、力の分解などの基本です。

斜辺・対辺・隣辺
直角三角形で、直角の向かいの最も長い辺が斜辺、角 θ の向かい側の辺が対辺、θ のとなりの(斜辺でない)辺が隣辺です。
三角比
sin⁡θ\sin\theta(サイン)・cos⁡θ\cos\theta(コサイン)・tan⁡θ\tan\theta(タンジェント)。角 θ だけで決まる辺の比です。
単位円
原点を中心とする半径 1 の円です。

角度が同じ直角三角形は、大きさが違っても形が同じ(相似)なので、辺の比は角度だけで決まります。この比に名前をつけたのが三角比で、sin⁡θ=対辺斜辺\sin\theta = \frac{\text{対辺}}{\text{斜辺}}、cos⁡θ=隣辺斜辺\cos\theta = \frac{\text{隣辺}}{\text{斜辺}}、tan⁡θ=対辺隣辺\tan\theta = \frac{\text{対辺}}{\text{隣辺}} です。

たとえば長さ 10 m のスロープが地面と 30° をなすとき、高さ(対辺)は 10×sin⁡30∘=10×12=510 \times \sin 30^{\circ} = 10 \times \frac{1}{2} = 5 m です。斜辺が分かっていれば、対辺 = 斜辺 × sin θ、隣辺 = 斜辺 × cos θ で求められます。

30°・45°・60° の三角比は、三角定規の辺の比から正確な値が分かります。30°・60°・90° の三角形は 1:2:31 : 2 : \sqrt{3}、45°・45°・90° の三角形は 1:1:21 : 1 : \sqrt{2} です。答えは √ を使った正確な値で、分母に √ を残さずに書きます。

90° より大きい角は、直角三角形では表せません。そこで、単位円の上で x 軸の正の向きから θ 回転した点 P を考え、P の x 座標を cos⁡θ\cos\theta、y 座標を sin⁡θ\sin\theta、yx\frac{y}{x} を tan⁡θ\tan\theta と決めます。θ が 90° より小さいときは、直角三角形の定義と同じ値になります。

180∘−θ180^{\circ} - \theta の点は、θ の点を y 軸について折り返した位置にあります。そのため sin は同じで、cos と tan は符号だけが逆になります。

原点 O を中心とする半径 1 の半円。x 軸から角 θ(30°)回転した円周上の点 P と O を結ぶと、斜辺 1、横の辺 cos θ、縦の辺 sin θ の直角三角形ができる。P を y 軸について折り返した位置に点 Q がある。-111OxyPcos θsin θ1Qθ
単位円の点 P の座標が (cos⁡θ,sin⁡θ)(\cos\theta, \sin\theta) です。Q は 180∘−θ180^{\circ} - \theta の点で、y 座標(sin)は P と同じ、x 座標(cos)は符号が逆になります。

ポイント

sin⁡θ=対辺斜辺\sin\theta = \dfrac{\text{対辺}}{\text{斜辺}}、cos⁡θ=隣辺斜辺\cos\theta = \dfrac{\text{隣辺}}{\text{斜辺}}、tan⁡θ=対辺隣辺=sin⁡θcos⁡θ\tan\theta = \dfrac{\text{対辺}}{\text{隣辺}} = \dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}

対辺 = 斜辺 × sin⁡θ\sin\theta、隣辺 = 斜辺 × cos⁡θ\cos\theta

sin⁡(180∘−θ)=sin⁡θ\sin(180^{\circ} - \theta) = \sin\theta、cos⁡(180∘−θ)=−cos⁡θ\cos(180^{\circ} - \theta) = -\cos\theta

sin⁡30∘=12\sin 30^{\circ} = \dfrac{1}{2}、cos⁡30∘=32\cos 30^{\circ} = \dfrac{\sqrt{3}}{2}、sin⁡45∘=cos⁡45∘=22\sin 45^{\circ} = \cos 45^{\circ} = \dfrac{\sqrt{2}}{2}、tan⁡60∘=3\tan 60^{\circ} = \sqrt{3}

解き方の手順

  1. 図をかき、求める辺が角 θ から見て対辺・隣辺のどちらかを確かめます(90° より大きい角なら単位円で考えます)。
  2. 30°・45°・60° の三角比を、辺の比 1:2:31 : 2 : \sqrt{3}、1:1:21 : 1 : \sqrt{2} から求めます。
  3. 鈍角 θ は 180∘−θ180^{\circ} - \theta の角で考え、cos と tan を負にします。
  4. 辺の長さは「斜辺 × sin θ」「斜辺 × cos θ」で計算し、√ を使った正確な値で答えます。

例

tan⁡150∘\tan 150^{\circ} の値を求めてください。

  1. 150∘=180∘−30∘150^{\circ} = 180^{\circ} - 30^{\circ} なので、30° の点を y 軸で折り返した点を考えます。
  2. 30° の点は (32,12)\left(\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2}\right) なので、150° の点は (−32,12)\left(-\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2}\right)
  3. cos⁡150∘=−32\cos 150^{\circ} = -\frac{\sqrt{3}}{2}、sin⁡150∘=12\sin 150^{\circ} = \frac{1}{2}
  4. tan⁡150∘=12÷(−32)=−13=−33\tan 150^{\circ} = \frac{1}{2} \div \left(-\frac{\sqrt{3}}{2}\right) = -\frac{1}{\sqrt{3}} = -\frac{\sqrt{3}}{3}

よくある間違い

練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。

  • sin・cos・tan の取り違え対辺・隣辺・斜辺の組み合わせを取り違える。単位円で考えると、cos が x 座標、sin が y 座標、tan が傾きです。

見る

計算例

三角比の値は、建物の高さや坂の勾配を角度から求めるときの基本になります。

問いsin⁡30∘\sin 30^{\circ} の値を求めてください。

途中の式

  1. 単位円で、x 軸の正の向きから 30° 回転した点の座標は (cos⁡30∘,sin⁡30∘)=(32,12)(\cos 30^{\circ}, \sin 30^{\circ}) = \left(\frac{\sqrt{3}}{2}, \frac{1}{2}\right)
  2. sin⁡30∘=12\sin 30^{\circ} = \frac{1}{2}

答えsin 30° の値は 12\frac{1}{2}

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

三角比の値は、建物の高さや坂の勾配を角度から求めるときの基本になります。

sin⁡45∘\sin 45^{\circ} の値を求めてください。

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

単位円上で角 45° の点の x 座標(cos⁡45∘\cos 45^{\circ})は?

分数は 3/4、ルートは √3(または sqrt(3))、累乗は 2^3、円周率は π と入力できます。ルートの中はできるだけ小さくします。

読み取り:(入力すると、ここに数式で表示されます)

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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