レッスン 9 / 10

成約率

成約率の計算と、リード→商談→受注の営業ファネルの見積もりを、CRMの数字で学びます。

このレッスンでできるようになること

商談数と受注数から成約率を求め、営業ファネルの受注数を見積もれる。

実務ではこんな場面で

CRM(顧客管理システム)で今期の数字を見ると、商談120件、受注30件。上司から「成約率は?」と聞かれました。

営業の数字は、リード(見込み客)→ 商談 → 受注 と、段階ごとに絞られていきます。この流れを、上が広く下が細い漏斗(じょうご)に見立てて「営業ファネル」と呼びます。

どの段階の、何に対する割合なのか。ここを取り違えると、同じデータから違う数字が出てきます。このレッスンでは、成約率の求め方と、ファネルを使った受注の見積もりを整理します。

考え方

成約率の求め方

成約率 = 受注数 ÷ 商談数

「商談のうち、何%が受注になったか」なので、もとにする量(100%)は商談数です。リード数ではありません。割合とは何かの「割合 = 部分 ÷ 全体」で、全体が商談、部分が受注にあたります。

30 ÷ 120 = 0.25 = 25%。

商談化率と営業ファネルの計算

商談化率 = 商談数 ÷ リード数

ファネルでは、段階ごとに「ひとつ手前の数」がもとにする量になります。受注の見込みは、上から順に掛けていきます。

受注数 = リード数 × 商談化率 × 成約率

リード800件、商談化率20%、成約率25%なら、次のとおりです。

  • 商談: 800 × 0.2 = 160件
  • 受注: 160 × 0.25 = 40件

なぜ掛け算を重ねるのでしょう。成約率25%は「商談160件のうちの25%」だからです。リード800件に直接25%を掛けるのではありません。

Web上の成果を測るCVRも、同じ「部分 ÷ 全体」の形です。

見る

計算例

今期、あなたのチームの商談は120件、そのうち受注は30件でした。

商談数
120件
受注数
30件

問い成約率は何%ですか?

途中の式

  1. 成約率 = 受注数 ÷ 商談数
  2. 30 ÷ 120 = 0.25 = 25%

答え成約率は 25%

図で確かめる

100マスのうち 25% を塗ってみよう — 商談100件のうち、受注25件

マスをクリック(なぞる)と塗れます。キーボードでは矢印キーで移動し、スペースで塗る・消すを切り替えます。

塗ったマス: 0個 → 0/100 = 0 = 0%

25マスを塗ってみてください。商談が120件なら、この100マスが1.2枚分。受注は25 × 1.2 = 30件です。

よくある間違い

成約率をリード数に掛ける

  • ❌ 800 × 0.25 = 200件
  • ⭕ 800 × 0.2 = 160件(商談)→ 160 × 0.25 = 40件

成約率は「商談に対する」割合です。受注40件 ÷ リード800件 = 5% は「リードから受注までの割合」という別の数字で、成約率とは区別します。

ファネルの割合を足してしまう

  • ❌ 商談化率20% + 成約率25% = 45% → 800 × 0.45 = 360件
  • ⭕ 800 × 0.2 × 0.25 = 40件

2つの割合は、もとにする量が違います(リードと商談)。足さずに、順に掛けます。

商談数と受注数を逆に割る

  • ❌ 120 ÷ 30 = 4 → 400%
  • ⭕ 30 ÷ 120 = 0.25 → 25%

受注は商談の一部なので、成約率が100%を超えることはありません。

紙に書いてみよう

紙に大きな逆三角形(漏斗)を書き、上から「リード」「商談」「受注」の3段に区切ります。段と段の間に「商談化率」「成約率」と書き、それぞれ何 ÷ 何で出すかを横に書き込みましょう。

自分のチームの数字がわかれば、その数字で式だけ書いてみてください。手元になければ、リード1,000件・商談化率10%・成約率20% として、電卓を使わず式を並べてみましょう。

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

見込み客(リード)が1,200件あります。リードの15%が商談になり、商談の20%が受注になります。

受注は何件になる見込みですか?

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

商談は何件になりますか?

自分でやる

数字が変わる問題に挑戦

解くたびに数字が変わります。行き詰まったら、ヒントを1つずつ開けます。

問題を準備しています…

実務で使う

Excel風の表で、式を書く

実際の仕事に近い「営業ファネル(CRM)」で、式を入力して計算します。

Excel風営業ファネル(CRM)

CRMから今期のリード・商談・受注の件数を書き出しました。各段階の転換率を出します。

  • C3(商談化率)、C4(成約率)、C5(リードから受注までの割合)の式を入れてください。

色のついたセルに入力します。式は「=」から始めます(例: =B2-B3)。「×」「÷」も使えます。Enter で次のセルへ移動します。表は横にスクロールできます。

営業ファネル(CRM)
行番号ABC
1
段階
件数
転換率
2
リード
1,200
3
商談
180
4
受注
27
5
リード→受注

後日もう一度

次へ

1日後・3日後・1週間後に、数字の変わった問題をもう一度解くと記憶に残ります。ログインすると、復習のタイミングを学習の記録でお知らせします。
次のレッスン(10)金利の基本年利から1年・複数年・1か月あたりの利息を計算する方法を、借入の試算で学びます。