ベクトル空間・一次独立・基底の練習問題
部分空間・一次独立・基底・次元を判定できる。
考え方
ベクトルの組が互いに重複した情報をもたないか(一次独立)を判定し、空間の「座標軸」にあたる基底と次元を求められるようになります。データ分析で、特徴量どうしの重複(多重共線性)を見つけるときの考え方です。
- 一次独立
- となるのが のときだけであること。どれも残りの組み合わせで作れない。
- 一次従属
- 一次独立でないこと。どれかが残りの線形結合で書ける。
- 基底・次元
- 空間のどのベクトルもただ1通りに表せる、一次独立なベクトルの組が基底。基底のベクトルの本数が次元。
- 部分空間
- 足し算とスカラー倍をしても外に出ないベクトルの集まり(原点を通る直線や平面など)。
平面の2本のベクトルが平行でなければ、その組み合わせで平面のどこへでも行けます。3本目を加えても、それは最初の2本で作れてしまうので、新しい方向は増えません。この「新しい方向を増やすかどうか」が一次独立かどうかです。
3次元のベクトル3本なら、列に並べた行列の行列式で判定できます。行列式が 0 でなければ一次独立で、3本は の基底になります。0 なら一次従属で、3本は平面か直線の中に収まっています。
張る空間の次元は、行列の階数(掃き出したあとに残る 0 でない行の数)です。階数 2 なら平面、1 なら直線です。
ベクトル空間は矢印に限りません。2次以下の多項式全体も、 や を基底とする3次元の空間です。基底に関する座標とは、 と表したときの係数の組 のことです。
ポイント
一次独立:
なら一次独立( の基底)
張る空間の次元
基底に関する座標: の係数
解き方の手順
- ベクトルを列に並べた行列を作る。
- 3×3 なら行列式を計算する(サラスの方法)。0 でなければ一次独立で、次元は 3。
- 0 なら行基本変形で階数を求める。平行でない2本があれば平面(2次元)、すべて平行なら直線(1次元)。
- 多項式の座標を求めるときは、 に中心の値を代入して を出し、両辺の係数を比べて残りを決める。
例
、、 は一次独立ですか。張る空間の次元も答えてください。
- 列に並べた行列 の行列式:
- 行列式が 0 なので一次従属です。実際、 です。
- と は平行ではないので、張る空間は平面(2次元)。階数は 2 です。
見る
計算例
データ分析では、特徴量(列)どうしが重複した情報を持っていないかを、ベクトルの一次独立で調べます。3件のデータでの3つの特徴量を、平均からの差のベクトル で表しました。
問い、、 について、正しいものはどれですか?
- 1一次独立(3本で の基底になる)
- 2一次従属で、張る空間は平面(2次元)
- 3一次従属で、張る空間は直線(1次元)正解
途中の式
- 3本を列に並べた行列 の行列式(サラスの方法):
- 行基本変形で簡約階段行列にすると で、階数は 1 です。
- 行列式が 0 なので一次従属です。どのベクトルも の定数倍で、張る空間は直線(1次元)です。
答え一次独立・張る空間の次元は 3. 一次従属で、張る空間は直線(1次元)
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
データ分析では、特徴量(列)どうしが重複した情報を持っていないかを、ベクトルの一次独立で調べます。3件のデータでの3つの特徴量を、平均からの差のベクトル で表しました。
、、 について、正しいものはどれですか?
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 3
3本を列に並べた行列 の行列式は?
自分でやる
練習問題
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前後の単元
この単元の前に(前提)
- 線形代数連立一次方程式と掃き出し法練習問題あり
- 集合と論理集合と写像練習問題あり
この単元を使う先
- 線形代数線形写像と表現行列練習問題あり
- 線形代数内積空間と直交化練習問題あり