考え方
定積分を使って、曲線で囲まれた図形の面積、回転体の体積、曲線の長さを求められるようになります。池や川の断面積、タンクの容量、ケーブルの長さなど、曲がった形の量を測るときに使います。
- 定積分 ∫abf(x)dx
- x = a から x = b までの、グラフと x 軸の間の面積を、x 軸より下の部分は負として足し合わせたものです。
- 回転体
- 平面図形を、ある直線(軸)のまわりに1回転させてできる立体です。
定積分 ∫abf(x)dx は、グラフと x 軸の間を、幅がごく小さい長方形(高さ f(x))に分けて足し合わせたものです。f(x) > 0 の部分は正、x 軸より下の部分は負として数えられます。
面積は正の値なので、x 軸より下にある部分は、定積分にマイナスをつけて −∫abf(x)dx とします。2つのグラフにはさまれた部分なら、「上の式 − 下の式」を積分します。どちらの場合も、まず交点を求めて積分の範囲を決めます。
放物線 y=(x−α)(x−β) と x 軸で囲まれた部分には、∫αβ(x−α)(x−β)dx=−6(β−α)3 という公式があります。この値は負なので、面積は 6(β−α)3 です(下の図)。
体積は「断面積 × ごく薄い厚み」を足し合わせて求めます。y=f(x) を x 軸のまわりに回転すると、断面は半径 |f(x)| の円なので V=π∫ab{f(x)}2dx です。曲線の長さも、小さな斜めの線分 1+{f′(x)}2dx を足し合わせて求めます。
放物線 y=x2−2x−3=(x+1)(x−3) は、−1≤x≤3 で x 軸より下にあります。面積は 6{3−(−1)}3=664=332 です。ポイント
面積: x 軸より上なら S=∫abf(x)dx、x 軸より下なら S=−∫abf(x)dx
∫αβ(x−α)(x−β)dx=−6(β−α)3
回転体の体積(x 軸のまわり): V=π∫ab{f(x)}2dx
曲線の長さ: L=∫ab1+{f′(x)}2dx
解き方の手順
- 曲線と x 軸(または2つの曲線)の交点を求め、積分の範囲を決めます。
- その範囲で、グラフが x 軸より上か下かを確かめます(範囲の中の1点を代入してみます)。
- 定積分を計算します(放物線と x 軸なら 61 の公式も使えます)。
- x 軸より下の部分はマイナスをつけて、面積を正の値で答えます。分数は約分します。
例
放物線 y=x2−8x+15 と x 軸で囲まれた部分の面積を求めましょう。
- 交点: x2−8x+15=(x−3)(x−5)=0 より x = 3, 5。この間で放物線は x 軸より下にあります。
- ∫35(x2−8x+15)dx=[3x3−4x2+15x]35=(3125−25)−18=−34
- 面積は −(−34)=34 です(公式でも 6(5−3)3=68=34)。
池の断面を、水面を x 軸、池の底を放物線 y=x2+3x として表しました(単位は m)。
問い水面(x 軸)と池の底(放物線)で囲まれた部分の面積(断面積)は何 m² ですか?
途中の式
- 放物線と x 軸の交点: (x+3)x=0 より x=−3,0
- −3≤x≤0 では放物線が x 軸より下にあるので、面積は −∫−30(x2+3x)dx
- ∫−30(x2+3x)dx=−29 なので、面積は 29(m²)
答え断面積(m²)は 29
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
池の断面を、水面を x 軸、池の底を放物線 y=x2−8x+12 として表しました(単位は m)。
水面(x 軸)と池の底(放物線)で囲まれた部分の面積(断面積)は何 m² ですか?
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 3
放物線と x 軸の交点の x 座標は?
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。