高校・数学III・微分・積分

微分の応用の練習問題

増減・凹凸を調べてグラフの概形をかき、最大・最小や近似に使える。

考え方

導関数 f′(x)f'(x) で増減を、第2次導関数 f′′(x)f''(x) でグラフの曲がり方(凹凸)を調べ、最大・最小や「変化の山場(変曲点)」を求められるようになります。売上のピークの予測、コストの最小化、近似計算などに使います。

極大・極小
増加から減少に変わる点が極大、減少から増加に変わる点が極小です。
第2次導関数 f′′(x)f''(x)
f′(x)f'(x) をもう一度微分したものです。傾きがどう変わっていくかを表します。
凹凸
傾きが増えていく「下に凸」(お椀の形)と、傾きが減っていく「上に凸」(山の形)のことです。
変曲点
グラフの凹凸が入れかわる点です。その付近で、増え方・減り方がいちばん急になります。

f′(x)>0f'(x) > 0 の範囲では f(x) は増加し、f′(x)<0f'(x) < 0 の範囲では減少します。f′(x)=0f'(x) = 0 となる点の前後で、符号が正から負に変われば極大、負から正に変われば極小です。範囲の端の値とも比べて、最大・最小を決めます。

f′(x)f'(x) をもう一度微分した f′′(x)f''(x) は、「傾きの増え方」を表します。f′′(x)>0f''(x) > 0 なら下に凸(お椀の形)、f′′(x)<0f''(x) < 0 なら上に凸(山の形)です。f′′(x)f''(x) の符号が変わる点が変曲点です。

例えば f(t)=te−tf(t) = te^{-t} は、積の微分で f′(t)=(1−t)e−tf'(t) = (1 - t)e^{-t} です。e−te^{-t} はつねに正なので符号は 1−t1 - t で決まり、t = 1 で極大(最大)になります。さらに f′′(t)=(t−2)e−tf''(t) = (t - 2)e^{-t} なので、t = 2 が変曲点で、そこで減り方がいちばん急になります(下の図)。

極値は f′f' の符号の変わり目、変曲点は f′′f'' の符号の変わり目です。どちらを聞かれているのかを最初に確かめましょう。また、x = a の近くでは、f(x)≈f(a)+f′(a)(x−a)f(x) \approx f(a) + f'(a)(x - a) と接線で近似できます。

f(t) = t e^(−t) のグラフ。t = 0 から増えて t = 1 で山の頂上(極大)になり、t = 2 の変曲点を過ぎると減り方がゆるやかになって 0 に近づいていく。12345Otf(t)極大(最大)変曲点
f(t)=te−tf(t) = te^{-t} のグラフ。t = 1 で f′(t)f'(t) の符号が正から負に変わり(極大・最大)、t = 2 で f′′(t)f''(t) の符号が負から正に変わります(変曲点)。

ポイント

f′(x)>0f'(x) > 0 なら増加、f′(x)<0f'(x) < 0 なら減少。f′f' の符号が + から − に変わる点が極大、− から + が極小

f′′(x)>0f''(x) > 0 なら下に凸、f′′(x)<0f''(x) < 0 なら上に凸。f′′f'' の符号が変わる点が変曲点

1次の近似: f(a+h)≈f(a)+f′(a)hf(a + h) \approx f(a) + f'(a)h(h が小さいとき)

解き方の手順

  1. f′(x)f'(x) を求め、因数分解して符号を調べやすい形にします(e⋯e^{\cdots} はつねに正です)。
  2. f′(x)=0f'(x) = 0 となる x を求め、その前後の符号から極大・極小を決めます。
  3. 変曲点を聞かれたら f′′(x)f''(x) を求め、f′′(x)=0f''(x) = 0 となり、前後で符号が変わる x を探します。
  4. その x を f(x)f(x) に代入して、点の座標 (x,f(x))(x, f(x)) を答えます。

例

f(x)=xe−2xf(x) = xe^{-2x}(x≥0x \ge 0)の最大値と、グラフの変曲点を求めましょう。

  1. f′(x)=e−2x+x⋅(−2e−2x)=(1−2x)e−2xf'(x) = e^{-2x} + x \cdot (-2e^{-2x}) = (1 - 2x)e^{-2x}
  2. e−2x>0e^{-2x} > 0 なので、x<12x < \frac{1}{2} で f′(x)>0f'(x) > 0、x>12x > \frac{1}{2} で f′(x)<0f'(x) < 0。最大値は f(12)=12e−1=12ef\left(\frac{1}{2}\right) = \frac{1}{2}e^{-1} = \frac{1}{2e}
  3. f′′(x)=−2e−2x+(1−2x)(−2e−2x)=(4x−4)e−2xf''(x) = -2e^{-2x} + (1 - 2x)(-2e^{-2x}) = (4x - 4)e^{-2x}
  4. x = 1 の前後で f′′(x)f''(x) の符号が負から正に変わるので、変曲点は (1,1e2)\left(1, \frac{1}{e^{2}}\right) です。

よくある間違い

練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。

  • 極値と変曲点の取り違え変曲点を f′(x) = 0 の点として求める、極値を f″(x) = 0 の点とするなど、極値と変曲点を取り違える。極値は f′ の符号が変わる点、変曲点は f″ の符号が変わる点(曲がり方が変わる点)です。どちらを聞かれているか確かめましょう。

見る

計算例

新商品の1週間あたりの販売数(千個)が、発売から t 週後に f(t)=5te−t5f(t) = 5te^{-\frac{t}{5}} で表されるとします(発売直後に増え、その後ゆっくり減っていくモデル)。

販売数 f(t) のグラフ。t = 0 から増えて山をつくり、その後ゆっくり 0 に近づいていく。Oxy

問い販売数が最大になる時点を、(t,f(t))(t, f(t)) の組で答えてください。

途中の式

  1. 積の微分: f′(t)=5e−t5+5t⋅(−15)e−t5=5e−t5(1−t5)f'(t) = 5e^{-\frac{t}{5}} + 5t \cdot \left(-\frac{1}{5}\right)e^{-\frac{t}{5}} = 5e^{-\frac{t}{5}}\left(1 - \frac{t}{5}\right)
  2. f′(t)=0f'(t) = 0 より t=5t = 5。t<5t < 5 で f′(t)>0f'(t) > 0、t>5t > 5 で f′(t)<0f'(t) < 0 なので、t=5t = 5 で極大かつ最大
  3. f(5)=25ef(5) = \frac{25}{e} より、求める点は (5,25e)\left(5, \frac{25}{e}\right)

答え(t, f(t))は (5,25e)\left(5, \frac{25}{e}\right)

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

新商品の1週間あたりの販売数(千個)が、発売から t 週後に f(t)=te−t3f(t) = te^{-\frac{t}{3}} で表されるとします(発売直後に増え、その後ゆっくり減っていくモデル)。

販売数 f(t) のグラフ。t = 0 から増えて山をつくり、その後ゆっくり 0 に近づいていく。Oxy

販売数の減り方がもっとも急になる時点(グラフの変曲点)を、(t,f(t))(t, f(t)) の組で答えてください。

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 4

f′(t)f'(t) は?

t などの文字を使って式で答えます。累乗は t^2、かけ算の記号は省略できます(2t)。

読み取り:(入力すると、ここに数式で表示されます)

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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