考え方
導関数 f′(x) で増減を、第2次導関数 f′′(x) でグラフの曲がり方(凹凸)を調べ、最大・最小や「変化の山場(変曲点)」を求められるようになります。売上のピークの予測、コストの最小化、近似計算などに使います。
- 極大・極小
- 増加から減少に変わる点が極大、減少から増加に変わる点が極小です。
- 第2次導関数 f′′(x)
- f′(x) をもう一度微分したものです。傾きがどう変わっていくかを表します。
- 凹凸
- 傾きが増えていく「下に凸」(お椀の形)と、傾きが減っていく「上に凸」(山の形)のことです。
- 変曲点
- グラフの凹凸が入れかわる点です。その付近で、増え方・減り方がいちばん急になります。
f′(x)>0 の範囲では f(x) は増加し、f′(x)<0 の範囲では減少します。f′(x)=0 となる点の前後で、符号が正から負に変われば極大、負から正に変われば極小です。範囲の端の値とも比べて、最大・最小を決めます。
f′(x) をもう一度微分した f′′(x) は、「傾きの増え方」を表します。f′′(x)>0 なら下に凸(お椀の形)、f′′(x)<0 なら上に凸(山の形)です。f′′(x) の符号が変わる点が変曲点です。
例えば f(t)=te−t は、積の微分で f′(t)=(1−t)e−t です。e−t はつねに正なので符号は 1−t で決まり、t = 1 で極大(最大)になります。さらに f′′(t)=(t−2)e−t なので、t = 2 が変曲点で、そこで減り方がいちばん急になります(下の図)。
極値は f′ の符号の変わり目、変曲点は f′′ の符号の変わり目です。どちらを聞かれているのかを最初に確かめましょう。また、x = a の近くでは、f(x)≈f(a)+f′(a)(x−a) と接線で近似できます。
f(t)=te−t のグラフ。t = 1 で f′(t) の符号が正から負に変わり(極大・最大)、t = 2 で f′′(t) の符号が負から正に変わります(変曲点)。ポイント
f′(x)>0 なら増加、f′(x)<0 なら減少。f′ の符号が + から − に変わる点が極大、− から + が極小
f′′(x)>0 なら下に凸、f′′(x)<0 なら上に凸。f′′ の符号が変わる点が変曲点
1次の近似: f(a+h)≈f(a)+f′(a)h(h が小さいとき)
解き方の手順
- f′(x) を求め、因数分解して符号を調べやすい形にします(e⋯ はつねに正です)。
- f′(x)=0 となる x を求め、その前後の符号から極大・極小を決めます。
- 変曲点を聞かれたら f′′(x) を求め、f′′(x)=0 となり、前後で符号が変わる x を探します。
- その x を f(x) に代入して、点の座標 (x,f(x)) を答えます。
例
f(x)=xe−2x(x≥0)の最大値と、グラフの変曲点を求めましょう。
- f′(x)=e−2x+x⋅(−2e−2x)=(1−2x)e−2x
- e−2x>0 なので、x<21 で f′(x)>0、x>21 で f′(x)<0。最大値は f(21)=21e−1=2e1
- f′′(x)=−2e−2x+(1−2x)(−2e−2x)=(4x−4)e−2x
- x = 1 の前後で f′′(x) の符号が負から正に変わるので、変曲点は (1,e21) です。
よくある間違い
練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。
- 極値と変曲点の取り違え変曲点を f′(x) = 0 の点として求める、極値を f″(x) = 0 の点とするなど、極値と変曲点を取り違える。極値は f′ の符号が変わる点、変曲点は f″ の符号が変わる点(曲がり方が変わる点)です。どちらを聞かれているか確かめましょう。
新商品の1週間あたりの販売数(千個)が、発売から t 週後に f(t)=5te−5t で表されるとします(発売直後に増え、その後ゆっくり減っていくモデル)。
問い販売数が最大になる時点を、(t,f(t)) の組で答えてください。
途中の式
- 積の微分: f′(t)=5e−5t+5t⋅(−51)e−5t=5e−5t(1−5t)
- f′(t)=0 より t=5。t<5 で f′(t)>0、t>5 で f′(t)<0 なので、t=5 で極大かつ最大
- f(5)=e25 より、求める点は (5,e25)
答え(t, f(t))は (5,e25)
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
新商品の1週間あたりの販売数(千個)が、発売から t 週後に f(t)=te−3t で表されるとします(発売直後に増え、その後ゆっくり減っていくモデル)。
販売数の減り方がもっとも急になる時点(グラフの変曲点)を、(t,f(t)) の組で答えてください。
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 4
f′(t) は?
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。