レッスン 6 / 10

粗利率

売上・原価・粗利の関係と、粗利率・必要売上の計算を、簡単なPLで身につけます。

このレッスンでできるようになること

売上・原価・粗利の関係を理解し、粗利や粗利率、必要売上を計算できる。

実務ではこんな場面で

営業会議で「この商品は粗利率30%だから、売上10,000円なら粗利は3,000円だね」という会話が出てきます。見積を作るとき、仕入れ先と交渉するとき、月次のPL(損益計算書)を読むとき。粗利率は、仕事の多くの場面で使われる数字です。

一方で、「粗利」と「粗利率」の違いや、「粗利を増やすには売上がいくら必要か」の計算は、あらためて聞きにくいものです。

このレッスンでは、粗利・粗利率・必要な売上の3つの計算を、簡単なPLの例で確かめます。

考え方

売上・原価・粗利の関係

粗利(売上から仕入れ値を引いた、ざっくりした儲け)は、次の式で出します。

粗利 = 売上 − 原価

原価は、商品の仕入れ値や材料費のことです。売上10,000円、原価7,000円なら、粗利は3,000円です。

粗利率は「売上のうち、粗利が何%か」

粗利率 = 粗利 ÷ 売上

3,000 ÷ 10,000 = 0.3 なので、粗利率は30%です。もとにする量(全体)は「売上」です。原価ではありません。

粗利率から粗利を求める

粗利 = 売上 × 粗利率

売上10,000円、粗利率30%なら、10,000 × 0.3 = 3,000円。%は小数に直してから掛けます。

なぜ掛け算?

粗利率30%は「売上を1としたとき、粗利は0.3倍」という意味です。「10,000円の0.3倍」を求めたいので、掛け算になります。「売上10,000円のうち30%」と言い換えると、割合とは何かで見た「全体 × 割合 = 部分」そのものです。

必要な売上を逆算する

「粗利を3,000円出したい。粗利率は30%。売上はいくら必要?」という逆向きの問いもよく出ます。わからない売上を □ と置くと、□ × 0.3 = 3,000。□ を求めるので割り算です。

必要な売上 = 目標の粗利 ÷ 粗利率

3,000 ÷ 0.3 = 10,000円です。

見る

計算例

ある商品の売上が10,000円、粗利率は30%です。

売上
10,000円
粗利率
30%

問い粗利はいくらですか?

途中の式

  1. 粗利率は「売上のうち粗利が何%か」
  2. 30% = 0.3
  3. 10,000 × 0.3 = 3,000円
  4. なぜ掛け算? →「10,000円のうち30%」を求めているから

答え粗利は 3,000円

図で確かめる

割合バー: 全体 10,000円 のうち「粗利」が 30%
円
%
粗利(30%)3,000円
原価(70%)7,000円

10,000 × 0.3 = 3,000 (粗利 = 全体 × 割合)

スライダーで粗利率を動かしてみてください。粗利が増えると原価が減り、2つを足すといつも売上になります。

10,000円の長方形から 30% ぶんのブロックを選んでみよう

全体を10等分しています。1ブロックは 1,000円(全体の 10%)です。 ブロックを押すと選べます。

選んだブロック: 0 / 10 = 0% → 0円

10,000 × 0/10 = 0 (全体 × 割合 = 部分)

粗利率30%ぶんのブロックを選んでみましょう。逆に「3ブロックで3,000円なら、全体は10ブロック分」と考えるのが逆算です。

よくある間違い

%の数字をそのまま掛ける

  • ❌ 10,000 × 30 = 300,000円
  • ⭕ 10,000 × 0.3 = 3,000円

粗利が売上より大きくなることはありません。答えが売上を超えたら、%を小数に直し忘れている合図です。

粗利と原価を取り違える

  • ❌ 10,000 − 3,000 = 7,000円を粗利とする
  • ⭕ 粗利は10,000 × 0.3 = 3,000円。7,000円は原価

粗利率30%なら、残りの70%は原価です。どちらを聞かれているか、先に確かめましょう。原価の割合は原価率で扱います。

逆算なのに掛けてしまう

  • ❌ 目標の粗利3,000円 × 0.3 = 900円
  • ⭕ 3,000 ÷ 0.3 = 10,000円

必要な売上は、目標の粗利より必ず大きくなります。□ × 0.3 = 3,000 の □ を求めるので、割り算です。

紙に書いてみよう

紙に横長の帯を書き、10等分してください。帯の上に「売上10,000円」と書き、3マスを塗って「粗利3,000円」、残りの7マスに「原価7,000円」と書きます。

次に、電卓を使わずに式だけ書いてみましょう。「売上20,000円、粗利率25%の粗利は?」「粗利を6,000円出したい。粗利率30%なら売上は?」。掛け算か割り算かを先に決めてから、数字を入れるのがコツです。

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

ある商品の売上が20,000円、粗利率は25%です。

粗利はいくらですか?

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 2

まず25%を小数にすると?

自分でやる

数字が変わる問題に挑戦

解くたびに数字が変わります。行き詰まったら、ヒントを1つずつ開けます。

問題を準備しています…

実務で使う

Excel風の表で、式を書く

実際の仕事に近い「簡易PL(損益計算書)」で、式を入力して計算します。

Excel風簡易PL(損益計算書)

ある店舗の今月の数字です。粗利・粗利率と、営業利益・営業利益率を出します。

  • B4・B5・B7・B8 に式を入れてください。

色のついたセルに入力します。式は「=」から始めます(例: =B2-B3)。「×」「÷」も使えます。Enter で次のセルへ移動します。表は横にスクロールできます。

簡易PL(損益計算書)
行番号AB
1
項目
金額
2
売上
1,000,000円
3
原価
700,000円
4
粗利
5
粗利率
6
販管費
180,000円
7
営業利益
8
営業利益率

後日もう一度

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