考え方
ばねの振動や電気回路のように、加速度(2階導関数)を含む y′′+py′+qy=0 の形の方程式を、特性方程式から解けるようになります。揺れながら止まるのか、揺れずに戻るのかを、係数から判断できます。
- 特性方程式
- y=eλt を代入して得られる λ の2次方程式 λ2+pλ+q=0。
- 一般解
- 2つの任意定数 C1, C2 を含む解。初期条件 y(0), y′(0) で定数が決まる。
- 減衰振動・過減衰
- 揺れながら小さくなる動きと、揺れずにゆっくり戻る動き。
指数関数 eλt は、微分しても λ 倍されるだけで形が変わりません。そこで y=eλt とおいて y′′+py′+qy=0 に代入すると、eλt(λ2+pλ+q)=0 となり、特性方程式を解く問題になります。
解が異なる2つの実数 λ1, λ2 なら、一般解は y=C1eλ1t+C2eλ2t です。どちらも負なら、揺れずに 0 に戻ります(過減衰)。重解 λ なら y=(C1+C2t)eλt です。
判別式が負で、解が α±βi(複素数)のときは、y=eαt(C1cosβt+C2sinβt) になります。実部 α が減衰の速さ、虚部 β が揺れの速さ(角振動数)を表し、α<0 なら揺れながら小さくなります。
最後に初期条件で定数を決めます。異なる実数解なら、y(0)=C1+C2、y′(0)=λ1C1+λ2C2 の連立方程式を解きます。
y=e−0.5tcos3t(特性方程式の解が −0.5±3i)。点線の ±e−0.5t の間で揺れながら小さくなる減衰振動です。解が負の実数2つなら、揺れずに 0 に戻ります。ポイント
特性方程式: y′′+py′+qy=0⇒λ2+pλ+q=0
異なる実数解 λ1,λ2: y=C1eλ1t+C2eλ2t 重解 λ: y=(C1+C2t)eλt
複素数解 α±βi: y=eαt(C1cosβt+C2sinβt)
解き方の手順
- y′′ を λ2、y′ を λ、y を 1 に置きかえて、特性方程式を作る。
- 因数分解か解の公式で λ を求める(判別式が負なら −m2=mi)。
- 解の種類(異なる実数・重解・複素数)に合った一般解の形を書く。
- 初期条件があれば y(0) と y′(0) の式を作り、C1, C2 を求める。
例
y′′+8y′+12y=0、y(0)=3、y′(0)=−10 を解いてください。
- 特性方程式: λ2+8λ+12=(λ+2)(λ+6)=0 より λ=−2,−6
- 一般解: y=C1e−2t+C2e−6t
- y(0)=C1+C2=3、y′(0)=−2C1−6C2=−10 を解いて C1=2, C2=1
- y=2e−2t+e−6t(揺れずに 0 に戻る過減衰)
ばねにつながれたおもりを、粘り気の強い液体の中で動かします。つり合いの位置からの変位 y(cm)は、時刻 t(秒)について y′′+8y′+15y=0 をみたします(抵抗が強く、振動せずに戻る「過減衰」)。
問い最初の変位が y(0)=−6、速度が y′(0)=26 のとき、y を t の式で求めてください。
途中の式
- y=eλt を代入すると、特性方程式 λ2+8λ+15=0 が得られます。
- (λ+3)(λ+5)=0 より λ=−3,−5
- 一般解: y=C1e−3t+C2e−5t
- y(0)=C1+C2=−6、y′(0)=−3C1−5C2=26 を解いて C1=−2, C2=−4
- y=−2e−3t−4e−5t。どちらの項も時間とともに 0 に近づき、おもりはつり合いの位置に戻ります。
答えy(t の式。例: y = 7e^(-2t) - e^(-6t)。指数はかっこで囲む)は −2e−3t−4e−5t
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
ばねにつながれたおもりを、粘り気の強い液体の中で動かします。つり合いの位置からの変位 y(cm)は、時刻 t(秒)について y′′+6y′+8y=0 をみたします(抵抗が強く、振動せずに戻る「過減衰」)。
最初の変位が y(0)=2、速度が y′(0)=−12 のとき、y を t の式で求めてください。
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 3
特性方程式 λ2+6λ+8=0 の解 λ をすべて求めてください。
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。