高校・数学A・図形

図形の性質の練習問題

三角形の五心、チェバ・メネラウスの定理、円と直線の性質を使える。

考え方

角の二等分線が辺をどんな比に分けるかなど、三角形と円の性質を使って長さや比を求められるようになります。土地の分割、図面の作図、レイアウトの設計などで使います。

角の二等分線
角をちょうど半分に分ける直線です。
三角形の五心
重心(中線の交点)・外心(外接円の中心)・内心(内接円の中心)・垂心(垂線の交点)・傍心の5つです。
チェバの定理・メネラウスの定理
三角形の辺を分ける比どうしの関係を表す定理です。

三角形 ABC で、角 A の二等分線が辺 BC と交わる点を D とすると、BD:DC=AB:ACBD : DC = AB : AC が成り立ちます。D は BC の真ん中とは限らず、AB のほうが長ければ BD のほうが長くなります。真ん中になるのは AB=ACAB = AC のときだけです。

理由は面積で説明できます。角の二等分線上の点 D は、辺 AB と辺 AC から等しい距離にあるので、三角形 ABD と ACD の面積の比は AB:ACAB : AC です。一方、2つの三角形は A からの高さが共通なので、面積の比は底辺の比 BD:DCBD : DC でもあります。

BD の長さは、BC を AB:ACAB : AC に分けたうちの AB の分なので、BD=BC×ABAB+ACBD = BC \times \frac{AB}{AB + AC} です。B の側の BD には、B の側の辺 AB が対応すると覚えましょう。

ほかにも、重心は各中線を頂点の側から 2:12 : 1 に分ける、円と2本の直線では PA⋅PB=PC⋅PDPA \cdot PB = PC \cdot PD(方べきの定理)など、比や長さの関係が多くあります。チェバ・メネラウスの定理は、三角形の辺を分ける比を一周かけ合わせると 1 になる、という形の定理です。

三角形 ABC で、AB = 5、AC = 3、BC = 6。頂点 A から ∠A を2等分する線を引き、辺 BC と交わる点を D としている。D は BC の真ん中より C の側にある。ABCD53BC = 6
BD:DC=AB:AC=5:3BD : DC = AB : AC = 5 : 3 なので、BD のほうが長くなります。D は BC の真ん中ではありません。

ポイント

角の二等分線: BD:DC=AB:ACBD : DC = AB : AC、BD=BC×ABAB+ACBD = BC \times \dfrac{AB}{AB + AC}

重心は、各中線を頂点の側から 2:12 : 1 に分ける

チェバの定理(AD, BE, CF が1点で交わるとき): AFFB⋅BDDC⋅CEEA=1\dfrac{AF}{FB} \cdot \dfrac{BD}{DC} \cdot \dfrac{CE}{EA} = 1。メネラウスの定理も同じ形(1本の直線が3辺またはその延長と交わるとき)

方べきの定理: PA⋅PB=PC⋅PDPA \cdot PB = PC \cdot PD

解き方の手順

  1. 図をかき、二等分された角の頂点(A)、向かいの辺(BC)、その上の点 D を確かめます。
  2. B の側どうし・C の側どうしを対応させて、BD:DC=AB:ACBD : DC = AB : AC と比を書きます。
  3. BD は BC 全体の ABAB+AC\frac{AB}{AB + AC} 倍なので、BD=BC×ABAB+ACBD = BC \times \frac{AB}{AB + AC} を計算します。
  4. 割り切れないときは、約分した分数のまま答えます。

例

三角形 ABC で AB=5AB = 5 m、AC=3AC = 3 m、BC=6BC = 6 m です。∠A の二等分線と BC の交点を D とするとき、BD の長さは何 m ですか?

  1. BD:DC=AB:AC=5:3BD : DC = AB : AC = 5 : 3
  2. BD は BC の 55+3=58\frac{5}{5 + 3} = \frac{5}{8}
  3. BD=6×58=154BD = 6 \times \frac{5}{8} = \frac{15}{4}(m)
  4. 答え: 154\frac{15}{4} m(3.75 m)。BC の半分の 3 m より長くなります。

よくある間違い

練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。

  • 角の二等分線が対辺を2等分すると考える三角形の角の二等分線が、向かい合う辺をちょうど半分に分けると考える(実際は、角をはさむ2辺の比に分ける)。角の二等分線は、向かい合う辺を半分ではなく、角をはさむ2辺の長さの比に分けます。半分になるのは2辺が等しいときだけです。

見る

計算例

三角形 ABC の形の土地があり、AB=5AB = 5 m、AC=4AC = 4 m、BC=3BC = 3 m です。頂点 A から ∠A\angle A を2等分する向きに通路をつくり、辺 BC と交わる点を D とします。

三角形 ABC で、頂点 A から辺 BC 上の点 D へ、∠A を2等分する線分 AD がひかれている。AB, AC, BC の長さが書かれている。ABCD5 m4 mBC = 3 m
AB
5m
AC
4m
BC
3m

問いBD の長さは何 m ですか?

途中の式

  1. 三角形の角の二等分線は、向かい合う辺を、角をはさむ2辺の比に分けます。
  2. BD:DC=AB:AC=5:4BD : DC = AB : AC = 5 : 4
  3. BD=3×55+4=53BD = 3 \times \frac{5}{5 + 4} = \frac{5}{3} (m)

答えBD の長さ(m)は 53\frac{5}{3}

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

三角形 ABC の形の土地があり、AB=6AB = 6 m、AC=10AC = 10 m、BC=13BC = 13 m です。頂点 A から ∠A\angle A を2等分する向きに通路をつくり、辺 BC と交わる点を D とします。

三角形 ABC で、頂点 A から辺 BC 上の点 D へ、∠A を2等分する線分 AD がひかれている。AB, AC, BC の長さが書かれている。ABCD6 m10 mBC = 13 m

BD の長さは何 m ですか?

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

AD が ∠A の二等分線のとき、BD : DC はどの比に等しいですか?

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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