考え方
加法定理を使って、30°・45°・60° などを組み合わせた 15°・75°・165° などの三角比を正確に求められるようになります。2倍角の公式や三角関数の合成は、波の重ね合わせ(音・電気)や回転の計算に使われます。
- 加法定理
- sin(α+β) などを、α と β の三角比で表す公式です。
- 2倍角の公式
- 加法定理で β=α としたものです。
- 三角関数の合成
- asinθ+bcosθ を1つの sin にまとめることです。
三角関数は、かっこの中の和で分けることができません。たとえば sin(30∘+60∘)=sin90∘=1 ですが、sin30∘+sin60∘=21+23 は 1 より大きくなります。正しく分けるのが加法定理です。
加法定理は sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ、cos(α+β)=cosαcosβ−sinαsinβ です。sin は「サイン・コサイン + コサイン・サイン」、cos は「コサイン・コサイン − サイン・サイン」で、cos のほうは符号が逆になります。差 α−β のときは、真ん中の符号がどちらも逆になります。
75∘=45∘+30∘、15∘=45∘−30∘ のように、角を有名角の和や差で表せば、加法定理で正確な値が出せます。√ どうしの積は 2⋅3=6 のようにまとめ、最後に分母をそろえます。
加法定理で β=α とすると、2倍角の公式 sin2α=2sinαcosα などが得られます。また、sinθ+cosθ=2sin(θ+45∘) のように、sin と cos の和は1つの sin の波にまとめられます(三角関数の合成)。
165∘=120∘+45∘ です。P の y 座標 sin165∘ は、加法定理を使って 120° と 45° の三角比から計算できます。ポイント
sin(α±β)=sinαcosβ±cosαsinβ
cos(α±β)=cosαcosβ∓sinαsinβ
2倍角: sin2α=2sinαcosα、cos2α=cos2α−sin2α=1−2sin2α
合成: asinθ+bcosθ=a2+b2sin(θ+α)(cosα=a2+b2a、sinα=a2+b2b)
解き方の手順
- 求める角を、30°・45°・60°・120° などの和か差で表します(75∘=45∘+30∘ など)。
- sin か cos か、和か差かに合わせて加法定理を選びます。cos は真ん中の符号が逆になることに注意します。
- 有名角の sin・cos の値を代入し、ab=ab で計算します。
- 分母を 4 にそろえて、46+2 のように1つの分数にまとめます。
例
sin165∘ の値を求めてください。
- 165∘=120∘+45∘
- sin165∘=sin120∘cos45∘+cos120∘sin45∘
- =23⋅22+(−21)⋅22=46−42
- 答え: 46−2
よくある間違い
練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。
- sin(α + β) = sin α + sin β三角関数を和に分けられると考え、sin(α + β) を sin α + sin β とする。三角関数は和に分けられません。加法定理 sin(α + β) = sin α cos β + cos α sin β を使いましょう。
加法定理を使うと、有名角を組み合わせて 15° や 75° などの三角比も正確に求められます(測量や建築の角度計算など)。
問いsin105∘ の値を求めてください。
途中の式
- 105∘=60∘+45∘
- 加法定理: sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ
- sin105∘=23⋅22+21⋅22=46+2
答えsin 105° の値は 46+2
一緒にやる
小さく分けて、一緒に解く
1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。
加法定理を使うと、有名角を組み合わせて 15° や 75° などの三角比も正確に求められます(測量や建築の角度計算など)。
cos75∘ の値を求めてください。
小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。
ステップ 1 / 2
cos(α+β) と等しいのはどれですか?
自分でやる
練習問題
数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。