高校・数学I・集合・論理

集合と命題の練習問題

集合の記号、必要条件・十分条件、逆・裏・対偶が分かる。

考え方

アンケートの集計で「どちらにも当てはまらない人」を正しく数えたり、「〜ならば〜」という条件の関係(必要条件・十分条件)を判断したりできるようになります。仕様書や社内規程の条件を読み解くときにも役立ちます。

集合・要素
はっきり決まるものの集まりが集合、その1つ1つが要素です。n(A)n(A) は集合 A の要素の個数を表します。
A∩BA \cap B・A∪BA \cup B
A∩BA \cap B(共通部分)は「A かつ B」、A∪BA \cup B(和集合)は「A または B(少なくとも一方)」に当てはまるものの集まりです。
補集合 A‾\overline{A}
全体 U のうち、A に入らないものの集まりです。
命題・反例
真(正しい)か偽(正しくない)かがはっきり決まる文が命題です。「p ならば q」が偽であることを示す例を反例といいます。

「A または B」に当てはまる人数を、A の人数と B の人数の足し算で出すと、両方に当てはまる人を2回数えてしまいます。ベン図でいうと、2つの円が重なった部分です。そこで、重なりの人数を1回分引きます。

「A と B のどちらにも当てはまらない人」は、全体から「A または B に当てはまる人」を引けば求められます。反対側(補集合)から数えると簡単になる場面は、確率でもよく出てきます。

「p ならば q」(p⇒qp \Rightarrow q)が真とは、p を満たすものが必ず q も満たすことです。満たす範囲で考えると、p の範囲が q の範囲にすっぽり入っている状態です。偽であることは、p を満たすのに q を満たさない例(反例)を1つ挙げれば示せます。

p⇒qp \Rightarrow q が真のとき、p は q であるための十分条件、q は p であるための必要条件といいます。「p が成り立てば q には十分」「p のためには q が必要」と読むと覚えやすくなります。両方向とも真なら必要十分条件です。

p⇒qp \Rightarrow q に対して、q⇒pq \Rightarrow p を逆、p‾⇒q‾\overline{p} \Rightarrow \overline{q} を裏、q‾⇒p‾\overline{q} \Rightarrow \overline{p} を対偶といいます。もとの命題と真偽が必ず一致するのは対偶だけです。

左は、全体 U の中で2つの円 A と B が一部重なったベン図で、「A だけ」「両方」「B だけ」「どちらでもない」の4つの部分がある。右は、大きい円 Q の中に小さい円 P がすっぽり入っている図。人数を数えるUABA だけ両方B だけどちらでもないp ⇒ q が真QP
左: 「A または B」は A と B を合わせた部分で、重なり(両方)を2回数えないようにします。右: p を満たすものの集まり P が、q を満たすものの集まり Q にすっぽり入っていれば、p⇒qp \Rightarrow q は真です。

ポイント

n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)n(A \cup B) = n(A) + n(B) - n(A \cap B)

どちらでもないもの: n(A∪B‾)=n(U)−n(A∪B)n(\overline{A \cup B}) = n(U) - n(A \cup B)

p⇒qp \Rightarrow q が真のとき、p は q であるための十分条件、q は p であるための必要条件

命題 p⇒qp \Rightarrow q とその対偶 q‾⇒p‾\overline{q} \Rightarrow \overline{p} は、真偽が一致する

解き方の手順

  1. 人数の問題は、ベン図をかいて全体・A・B・重なりの人数を書き込みます。
  2. n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)n(A \cup B) = n(A) + n(B) - n(A \cap B) を計算し、全体から引いて「どちらでもない」を求めます。
  3. 条件の問題は、p⇒qp \Rightarrow q と q⇒pq \Rightarrow p の真偽をそれぞれ調べます。偽なら反例を1つ探します。範囲の条件は数直線で比べます。
  4. p⇒qp \Rightarrow q だけ真なら十分条件、q⇒pq \Rightarrow p だけ真なら必要条件、両方真なら必要十分条件、両方偽ならどちらでもない、と判断します。

例

x は実数とします。条件 p: x2=xx^{2} = x、q: x=1x = 1 のとき、p は q であるための何条件ですか?

  1. p⇒qp \Rightarrow q: x2=xx^{2} = x を解くと x=0,1x = 0, 1。x=0x = 0 は p を満たしますが q を満たさないので偽(反例 x=0x = 0)。
  2. q⇒pq \Rightarrow p: x=1x = 1 なら x2=1=xx^{2} = 1 = x なので真。
  3. q⇒pq \Rightarrow p だけが真なので、p は q であるための必要条件です。
  4. 答え: 必要条件であるが、十分条件ではない

よくある間違い

練習問題でこの間違い方をしたときは、その場でお伝えします。

  • 必要条件と十分条件の取り違えp ⇒ q のとき、p が q の必要条件だと逆に考える。p ⇒ q が正しいとき、p は q であるための「十分条件」、q は p であるための「必要条件」です。
  • 重なりを2回数えるn(A ∪ B) を n(A) + n(B) とし、両方に入る要素 n(A ∩ B) を引き忘れて2回数えてしまう。両方に当てはまるものは、A と B の両方で数えられています。ベン図で重なりを確かめ、1回分を引きましょう。

見る

計算例

x は実数とします。2つの条件 p:x2<9p: x^{2} < 9、q:x<3q: x < 3 があります。(「〜ならば〜」の判断は、仕様書の条件や社内ルールを読むときにも使います)

数直線の上に、条件 p を満たす x の範囲と、条件 q を満たす x の範囲を2段に分けて示した図-7-6-5-4-3-2-10123456pq

問いp は q であるための何条件ですか?

  1. 1必要条件であるが、十分条件ではない
  2. 2十分条件であるが、必要条件ではない正解
  3. 3必要十分条件である
  4. 4必要条件でも十分条件でもない

途中の式

  1. 「p⇒qp \Rightarrow q」は真: x2<9x^{2} < 9 は −3<x<3-3 < x < 3 のことなので、x<3x < 3 を満たします。
  2. 「q⇒pq \Rightarrow p」は偽: 反例: x=−4x = -4 は x<3x < 3 を満たしますが、x2=16x^{2} = 16 なので x2<9x^{2} < 9 を満たしません。
  3. よって、p は q であるための十分条件であるが、必要条件ではない。

答えp は q であるためのは 2. 十分条件であるが、必要条件ではない

一緒にやる

小さく分けて、一緒に解く

1つずつ答えを確かめながら進みます。間違えても大丈夫です。

x は実数とします。2つの条件 p:x<1p: x < 1、q:x2<1q: x^{2} < 1 があります。(「〜ならば〜」の判断は、仕様書の条件や社内ルールを読むときにも使います)

数直線の上に、条件 p を満たす x の範囲と、条件 q を満たす x の範囲を2段に分けて示した図-5-4-3-2-101234pq

p は q であるための何条件ですか?

小さな問いに分けて、1つずつ一緒に進めます。

ステップ 1 / 3

命題「x<1⇒x2<1x < 1 \Rightarrow x^{2} < 1」は真ですか、偽ですか?

自分でやる

練習問題

数字は毎回変わります。2〜3問続けて解けたら、次の単元や元のレッスンに進みましょう。

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前後の単元

分からないところがあったら前提まで戻り、分かったら使う先へ進みましょう。

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